つぶやき会議室

つぶやきなのに、会議室です。会議室ですが、つぶやきます。

1999/04/11(11:12) from 164.124.70.177
作成者 : きんちょ (ak@chuwol.com) アクセス回数 : 117 , 行数 : 72
プンムルとは なにか
 去年、わたしが チャング(韓国の、つづみのようなかたちをした たいこ)を
ならっていた先生の所属する楽隊が、日本公演をするというので、プンムルの 
説明をかいたパンフレットの翻訳をたのまれました。
 ここに添付するのは、その一部です。

 プンムル(漢字では”風物”と かき、一般には「農楽」と訳されています。)
とは、どんなものか、すこしでも わかっていただければ さいわいです。



  
  
  



  プンムルとは なにか



 プンムルとは、主に五つの楽器<クェンガリ(かね)・チン(ドラ)・チャン
グ(つづみ)・プク(たいこ)・ソグ(こだいこ)>をたたく演奏のことで、演奏と
同時に、人々がソグを手にもって様々な踊りを踊ることや、大勢で、きめられたとお
りに踊りながら動いてさまざまな形をつくる「チャプセン・ノリ(おどりと演奏)」
などを含んだ共同体的な芸能の形態をさしている。

 これは韓国で最も長い伝統を持った宗教的な芸能で、集団意識から芽生えた芸能様
式である。そして、その様式は農耕生活が始まってから発達した文化様式のひとつだ
といえる。

 プンムルの楽器はもともと、神を呼びいれ、雑鬼を追い出す楽器だったため、人々
の精神をたかぶらせる呪術的な機能を持っている。踊りと演奏を通じて、人々のさび
しさ、くるしみをほぐし、よろこびへと引き上げるなかで、興がわいてくる。農民た
ちはつらい労働生活に活気をもたらすためにプンムル・クッ(儀式)でこころのたか
まりをえようとしたのだ。

 このようにみると、プンムルは本質的に、共同体的な念願の意識をひとつにしよう
とする積極的な行為であり、陶酔することで苦痛にうち勝つ再生と生存の芸能だとい
うことができる。



  三道ソルチャング



 ソルチャングという言葉は、農楽のなかでも一番であり、チャングのなかでも
一番だという意味からきたものだといわれている。"ソル"の意味は、斬
新で垢にまみれていないことで、新しく始まる年の正月元旦を韓国語で"ソル"と
言うように、ソルチャングがプンムルのなかでも一番の楽器で、そのカラク(曲)
は、農楽のいずれの囃子のカラクでも一番で、サウィ(踊りの"ふり")でも一番
だからだ。  カラクの進行は、タスリム − イチェ − トンサルプリ − 
クッコリ −サムチェの順序となる。



  サムルノリ



 プンムルが持っているいろいろな要素のなかで音楽的要素が際だっている部分
をよりすぐり、室内演奏の形態に発展させたものである。これは音楽の最も基本で
あり、主となる要素であるリズムを中心にくみたてたもので、才にあふれた名人たち
がその技量を競い、呼吸をあわせて身を投じていた芸人集団の中から、はつらつと
したカラクを取り出し、それらを整理し、より現代的でダイナミックな展開をもと
めて創りなおされた演奏形態である。カラクは、チルクッ(オチェチルクッ− 
右チルクッ − 左チルクッ) − プンリュ − クッコリ − サムチェ − 
トゥェンサムチェ − フィモリ(チャクトゥルム)の順につづいていく。



  サンモパンクッ 



 プンムルノリのなかで一番のおもしろさは、パンクッにあると言っても言い過
ぎではない。地域ごとの祭祀の後、夜になると たいまつを灯し、人々にコルリッペ
とよばれる芸能集団の特技を見せるパンクッは"パン(場)"に組まれた"クッ(儀式)"、
すなわち、あらかじめ決められたチャンダン(拍子)とノルムサウィ(ふりつけ)で
つくられた名人たちの技巧の冴えと味わいに触れることのできるものだ。
 かつて芸能のなかに武芸をまなび真理を悟るとされたオバンチン・クッやトルリ
ムポック・ノリには台風を伴うつむじ風のような恐ろしい男性的な力がある反面、
豊年をいわう歌をうたいながら浮かれた調子のクッコリ・チャンダンの踊りのなか
には女性的な柔らかさがある。特に、この度演奏されるパンクッでは、演奏家たちの
神髄を見ることができる個人演奏に興をそそられること、ひとしおであろう。






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